猫との対話#12|あなたの努力が評価されない本当の理由。

猫との対話#12|あなたの努力が評価されない本当の理由。

評価してくれない上司。

猫「やぁ、調子はどうだい?」

あなた「いやぁ、なんか最近ヘトヘトって感じ。」

猫「精神的に疲れているようだね。」

あなた「そう。聞いてよ。こないだ上司から、『明後日お客さんのところへ持っていくプレゼン資料作ってくれ』って頼まれたんだ。でも、『資料はこれで足りるはずだから』って渡された資料が全然足りなくて、しかも情報が古くて使えないの。だから、一から調べ直して、一生懸命作ったんだ。あの上司、指示がいつも急だし行き当たりばったり。でもなんとか間に合わせたよ!」

猫「ほう、それは頑張ったね。」

あなた「そう、頑張ったんだよ!ただでさえ忙しいのに、資料作るために遅くまで残ったり、お昼も食べられない日もあった。そのクセ上司はダラダラ仕事して、ランチも1時間以上行くし、定時に帰るんだよ!?酷くない?」

猫「なるほど。それで、作った資料は喜んでもらえたかい?」

あなた「それがさー、資料パラパラっと見て、『うん、ありがとう。これでいこうか。』だけ。『えー!それだけ!?もっと何かあるでしょー!こんだけ頑張ったのにー!』って気絶しそうになったよ。で、その上司がお客さんにプレゼンして、契約が取れたんだ。」

猫「契約が取れたなら良かったじゃないか。」

あなた「違うよ!僕が作ったんだよ?なのに、上司はまるで自分が作ったようにプレゼンして、偉そうにしてんの。ありえないでしょ?」

猫「ありえなくないよ。実際起きていることだ。『ありえない』は思考停止フレーズだ。使わないことをオススメするよ。」

あなた「そ、それはそうだけど…。君はいつも冷静で、全然面白くないや。」

猫「だろうね。『上司がバカだから』『あの上司さえいなければ』『俺はこんなに頑張ってるのに』。そうやって居酒屋で悪口大会を開いた方が面白いだろうね。一時的には。キミがそうしたいなら、そうすれば良い。キミの人生だからね。」

あなた「うぅ…。わかってるよ。今日はちょっとグチりたくなっただけ。」

努力は評価されない!?

猫「せっかくの機会だから、『キミの努力は評価されない』という話をしようか。」

あなた「えぇ!評価されない!?」

猫「まぁ、聞きなよ。キミはさっき、『自分はこんなに頑張ったのに、上司が全然認めてくれない。それどころか、上司の手柄にされた』と怒っていたね。」

あなた「うん。思い出すだけで腹立ってくるわ!ムキィーッ!」

猫「そもそも人間というものは、自分の努力を大きく評価して、人の努力を小さく評価する傾向があるんだよ。プレゼン資料作成の話で言えば、キミは自分の努力を大きく評価している。他方で上司は、キミの努力を小さく評価している。そもそも前提が違うから、お互いに見えている世界が違うんだ。」

あなた「見えている世界が違う?」

猫「キミは、『これだけ頑張ったんだから、こういう言葉や評価を受けて然るべきだ』と思う。ところが上司はキミの頑張りなんて知らないから、『はい、ありがとう』で済むと思っている。もちろん、感情表現が苦手な人もいるし、必ずしも言葉通りとは限らないが、少なくともキミが期待するほどには評価されない。なぜならキミの評価が大きすぎるからだ。自己評価と他者評価の差こそが、キミが腹を立てたり落胆する正体さ。

あなた「あー、なんか分かる気がするよ。『俺はこんなに頑張ってるのに、アイツは大して努力もせずにズルい!ムキィーッ!』って思うのも同じことかな。」

猫「そうだね。自分の努力を大きく評価し、人の努力を小さく評価してるね。ボクの考えでは、『自己評価4:実際2:他者評価1』くらいだ。実際の努力は2だとして、自分はそれの2倍過大評価して、人はそれの半分しか評価していないってことさ。

あなた「うわー、なんかガッカリするわー。」

猫「もちろん、相手の努力を想像しようと努める人もいる。そしてそれを言葉や行動に表せる人もいる。でも、それは決して多数派ではないね。相手の努力を想像するには、まず自分がそれを経験したことが大事だ。風邪を引いたことがない人が、風邪の辛さを想像できないのと同じさ。あとは、想像しようとする意識だね。生春巻きは、前菜感覚でパクっと食べられるだろ?でもあれを作る大変さは、作った人じゃないと分からない。甘辛ソースも大変さ。」

カップルを調査してわかった驚きの結果。

猫「GIVE&TAKEという本を読んだかい?」

あなた「いや。」

猫「キミは海外の本を和訳した本は苦手だろうが、この本は分厚い割にスラスラ読めるよ。気が優しくて頼み事を断れなかったり、いつも尽くしてしまう人が成功するための戦略が書かれている。オススメだ。

あなた「それで、その本がどうかしたの?」

猫「その本に、カップルの4組に3組が、お互いに自分の貢献度合いを過大評価しているという研究結果がある。これを『相手の努力に対して自分の貢献を高く見積もること』(責任のバイアス)と言うんだ。簡単に言うと、『相手より自分の方がよくやっていると思いがちだ』ということ。」

あなた「へぇ〜。それは面白いね。でも、なんでそんなことが起こるの?」

猫「一つの大きな要因は、『受け取る情報量の差』と言われている。人間は『他人がしてくれたこと』より、自分が『してあげたこと』に関する情報をより多く手に入れる。自分がした努力はすべてわかっているが、パートナーの努力については一部を目撃するにすぎない。実際、それぞれのカップルに夫婦関係への具体的な貢献度合いをあげてもらうと、自分がしたことは11個思いつけたのに、相手のしてくれたことは8個しか思いつかなかったそうだ。」

※下線部は「GIVE & TAKE 「与える人」こそ成功する時代」より引用。

あなた「そうか、プレゼン資料の件で言うと、ボク自身は、遅くまで働いたり、たくさん資料を調べたりした努力を全てわかってるから、自分の努力を過大評価しちゃうんだね。でも上司は一部しか見ていないから、過小評価しちゃうってことか。」

猫「そのとおりだ。自分の努力は、1ミリも逃さず自分の目で見ている。どれだけ大変だったか、全部知っているのさ。」

あなた「確かに」

猫「カフェなんかで、自分がどれだけ頑張ったかを友人に事細かに説明している人がいるだろう?それが、彼・彼女が自己評価する時の材料なのさ。それに比べて、他者が評価する時の材料なんて僅かなものさ。四六時中見ているはずないからね。だから、互いの評価に大きな差が出るのは至極当然さ。」

あなた「じゃあ、期待するなってこと?」

猫「まぁそうとも言えるが、どういう意味で期待しないのかが大事だよ。『どうせ人は分かってくれない』みたいにふてくされるような諦め方は良くない。」

本当にやりたいことをやれば、評価されなくても気にならない。

あなた「じゃあどうするの?」

猫「相手から評価されなくてもいいやって思えるくらい『やりたいこと』をやるんだよ。それができたら、それをやること自体が報酬なわけだから、相手から評価されなくたって腹も立たなければ落胆もしない。もし評価されたらラッキーというオマケくらいに考えるといい。そして、それくらい没頭できることをやれば、結果的に評価されるという面白い未来が待っているよ。まぁ実際そんなキレイにはいかないけれど、イメージとして持っておいて欲しい。」

あなた「う〜ん。確かに。どうせ人は、自分が期待する程には評価してくれないんだから、それなら好きなことやらないと割に合わないっていうか。」

猫「そんな理解で良いよ。『人から評価されるからやる』というのは、他者に幸せの源泉を求めている。つまり、幸せを感じられるかどうかを、他者に委ねている。だから、思ったように評価されないと腹が立つ。ところが、本当にやりたいことをやっている人は、自分の中に幸せの源泉がある。幸せを感じられるかどうかを、自分で決めている。つまり、自分の人生の舵を握っているということさ。

あなた「あー、なるほど。確かにボクは、プレゼン資料を作ることは本当にやりたいことではないなぁ。だから、上司から評価されないと幸せを感じられないのか。ボク、ダメだなぁ。」

猫「ダメじゃない。それが人間だ。人間には、そういう傾向があると知る。じゃあ、自分はどうするかを考える。そして行動する。これが意識と行動さ。そういうことを深く考えようとせず、なんとなく生きてしまうと、自分自身の感情に振り回されて一生が終わるよ。『なんで自分は評価されないんだ!おかしい!』って叫んでも意味がない。なぜなら、『そういうものだから』さ。」

あなた「いやぁ、勉強になります。『本当にやりたいことをやれば、評価は気にならない』か…。」

猫「今のキミには理想論に聞こえるかもしれない。でも、そこに向かうんだと決めて、日々小さくても良いから行動する。そしてトライ&エラーをたくさん重ねる。それが大事さ。目標がなければ、何も変わらないよ。理想論だと切り捨てるのも自由。自分には無理だと諦めるのも自由。人のせいにするのも自由。どれが正解ではない。自分が意識と行動を向けた方向に道が開ける。たったそれだけの話だよ。

まとめ

①そもそも人間というものは、自分の努力を大きく評価して、人の努力を小さく評価する傾向がある。

②自分の努力を過大評価し、人の努力を過小評価するのは、人間は『他人がしてくれたこと』より、自分が『してあげたこと』に関する情報をより多く手に入れるから(受け取る情報量の差)。

③だから、少なくともあなたが期待するほどには評価されない。自己評価と他者評価の差こそが、腹を立てたり落胆する正体。

④『自己評価4:実際2:他者評価1』。実際の努力は2だとして、自分はそれの2倍過大評価して、人はそれの半分しか評価していない。

⑤相手から評価されなくてもいいやって思えるくらい『やりたいこと』をやるべき。それをやること自体が報酬なわけだから、相手から評価されなくたって腹も立たなければ落胆もしない。もし評価されたらラッキーというオマケくらいに考えるといい。

過去の「猫との対話」はこちら。

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著者名「新井玲央奈 」(弁護士/プロコーチ/セミナー主催者)

勉強も部活も成果が出なかった落ちこぼれから一念発起し、2006年司法試験合格。
夢であった弁護士になったが「悪くない毎日」に悩み、本を漁り読み、メンターから直接指導も受ける。2013年に人生の目的を発見して以来、「意識と行動で人生は好転する!」という信念のもと、約4年で85回以上のセミナー・講演を開催、2015年からはプロコーチとして活動。
2015年1月に独立し、現在パラレルワーカーとして働いている。

ブログ「意識と行動で人生は好転する!」を運営。