コーチがクライアントと契約書(同意書)を結ぶべき3つの理由!

皆さんは、クライアントと契約書を結んでいますか?
「同意書」といった名前でも、要はセッション費用とか、支払い時期とか、そういった約束事を書いた書類です。
単発や無料セッションでは結んでいない方も多いと思いますが、継続契約では結んでいる方が多いと思います。
今回は、弁護士でありプロコーチでもある僕が、コーチの契約書について解説します!
そもそも、契約書は作らなきゃいけないの?
契約が成立するためには、契約書は「不要」です。口約束でもメールでも成立します。
コンビニでおにぎりを買う時、契約書なんて作りませんよね?
でも法律的には、「おにぎりを渡す&代金を払う」という売買契約が成立しています。
ですからコーチングでも、法律的には契約書は不要です!
それでも契約書を作るべき3つの理由!
1.トラブル防止に役立つ
2.トラブル解決に役立つ
3.お互いの意識が高まる
1.トラブル防止に役立つ
コーチング契約は、シンプルに言うと、「セッションを行って、その費用を頂く」という内容です。
ただ、決めるべきことは色々あります。
・守秘義務の範囲は?
・対面セッションの交通費や飲食代はどちらが負担?
・いつ、いくらを、どういう方法で支払う?振込手数料はどちらが負担?
・クライアントが、セッションのキャンセルや日時変更を申し出た場合はどうする?
「随分細かい話だな…」と思うかもしれません。
契約書を結ぶこと自体、「クライアントを信用してないと思われそう」と感じるかもしれません。
でも、「費用はセッション後に支払う」という話でも、コーチは「1週間後位かな」と思っても、クライアントは「1ヶ月後で良いよね」と思うかもしれません。
コーチは「当日キャンセルの場合、1回分の費用は当然頂く」と考えていても、クライアントは「受けてないんだから、費用は不要でしょう」と考えるかもしれません。
こういう風に、人それぞれ考え方や感じ方が違うんです(良い悪いではなくて)。
だから事前に決めておいて、互いにストレスを溜めたり、トラブルになることを防ぐんです。
ただ口約束だと、「言った言わない」のトラブルになりますし、「あれを決め忘れた」ということも起こりえます。
ですから、きちんと契約書を作るべきなんです。
2.トラブル解決に役立つ
契約を結ぶ段階は、互いに友好的です。
でも実際コーチングが始まると、関係が崩れてトラブルになることもあります。
その時に契約書があれば、解決の指針になります。
例えば半年契約で、費用を前払いしてもらったとします。
3ヶ月経過したところで、クライアントが、次のように申し出たとします。
セッション受けていない分は返金して欲しい。
解約の場合に一部返金するのか・しないのか決めていれば、その通りに解決できます。
ところが決めていなければ、返金を巡って更にトラブルになりかねません。
ただし口約束だと、「こう決めましたよね」という証拠がありません。
そのせいで、解決に時間と労力を費やすこともあり得ます。
ですから、きちんと契約書を作るべきなんです。
3.お互いの意識が高まる
たとえ口約束でも、「ちゃんと約束を守ろう」と思う方は多いでしょう。
契約書の形にすると、その気持ちが一層高まります。
それはクライアントだけでなく、コーチにとっても同じです。
契約書を作ることで、コーチングを継続し、より良い効果を出す意識が高まると考えられます。
タイトルは関係ない!
書類のタイトルは、「契約書」でも「同意書」でも「合意書」でもまず関係ありません。
結局書類は、「どういう約束をしたか」という証拠です。
ですから、あくまでも内容が重要です!
契約書は、お互いを守るもの
契約書があっても、トラブルを100%防ぐことはできません。
契約書があっても、裁判になった事例は沢山あります。
でも契約書を結ぶことで、無用なトラブルや行き違い、それに伴うストレスを防げる可能性は格段に高まります。
そう考えると契約書は、コーチを守るものであり、クライアントを守るものでもあります。
まとめ
今回は、コーチの契約書について解説しました。
法律的には、契約書がなくても契約は成立します。
ただ、契約書は絶対作った方が良いです。その理由を、3つご紹介しました!