なぜあの人はいつも○○なのか?〜「一事が万事」の理由〜

「一事が万事」という諺があります。
意味は、
一つのことを見れば、他のすべてのことが推測できるということ。また、一つの小さなことに見られる傾向が、他のすべてのことに現れるということ。(「故事ことわざ辞典」より引用)
これは、正にその通りだと痛感します。
例えば、お店も汚いし、接客態度も悪い。「せめて味くらいは」と思ったら、不味い。
なんとなく「良い所と悪い所はバランスが取れている」と思いがちですが、実際には「良い所が多い人(企業)」と「悪い所が多い人(企業)」に分かれます。プラスマイナスゼロにはなりません。
もちろん「良い・悪い」の評価は人それぞれですが、多くの人が「それは良い所or悪い所」と思う項目はあります。
いつも○○な人
時間・約束を守らない人は、言葉遣いがおかしい、ミスが多い、連絡が遅い、言い訳が多いといった傾向があります。
時間・約束を守る人は、言葉遣いが丁寧、ミスが少ない、連絡が早い、言い訳しないといった傾向があります。
「時間・約束は守らないけど、ミスは少ない」という人は珍しいです。
なぜ傾向が決まっているのか?
「気が利かないなぁ」と感じる人は、次から次に「やっぱり気が利かないなぁ」と感じることが続きます。
「気が利くなぁ」と感じる人は、次から次に「やっぱり気が利くなぁ」と感じることが続きます。
なぜなら、「幹が同じだから」です。
桜の幹からは、どこを見ても桜が咲きます。
梅の幹からは、どこを見ても梅が咲きます。
桜の幹から、たまに梅が咲くことはありません。
例えば「社会人が一週間にミスをする回数は平均5回」というデータは、「0回の人と10回の人がいる」ということ。「いつもミスをする人」と「いつもミスをしない人」がいるだけです。「全員5回ミスをする」ではありません。
これが、一事が万事です。
一部で全てを決め付けるのは良くありませんが、「一部が全体の傾向を表す」という視点は重要です。
離婚紛争でよく聞く怒りの言葉
離婚紛争で相手方(夫又は妻)のことを、「これまで相手は散々勝手してきたんだから、今回位は折れるべきだ!おかしい!」と怒る方は多いです。
でも、これまで散々勝手してきた人「だから」、今回も勝手なんです。なぜなら、一事が万事だから。
「今まで自分勝手で申し訳なかった!言う通りにする!」と言える相手なら、そもそも離婚紛争にはなってないんです。
まとめ
「一事が万事」というのは「偶々」ではなく、「幹が同じだから」という理由があります。
自分の枝葉を変えたければ、幹を変えなければなりません。
他方、人の幹は変えられません。枝葉のところで「これは厳しいな」と思ったら、耐えきれなくなる前に、あるいは損害を受ける前に、関係を考える必要があるかもしれません。