やりたいことを嫌なことから発見する3つのステップ!

「あなたは、どんな人生を送りたいですか?」
そう聞かれたら、即答できるでしょうか?
「どんな人生を送りたいか」というのは、人生の地図です。地図を持たずに生きるということは、行き先の決まらない旅を続けるのと同じです。
もちろんそれが「不幸」だとか「ダメなこと」だと言いたいのではありません。「そんなこと考える暇ないよ!」という方も多いはずです。
ただ、一度きりの人生で、なりうる最高の自分、送りうる最高の人生を実現するには、時間・お金・労力という資源の使い道を意識しなければなりません。そのためには人生の地図、つまり 「どんな人生を送りたいか」ということを描くことが極めて重要です。
地図がなければ、時間・お金・労力の使い道は行き当たりばったりになりかねず、常に「漠然と足りない」と感じることになりかねません。
よくある誤解
「どんな人生を送りたいか」について、
・好きなことだけしていたい
・お金や時間を自由に使いたい
・好きな人とだけ付き合っていたい
・人の役に立ちたい
・心穏やかに生きたい
こういった答えが出ますが、それは「全人類が望むこと」です。それは究極の最大公約数であり、抽象的すぎて地図になりません。レストランに行って、シェフに「最高に美味しい料理を持ってきてくれ」とオーダーしているのと同じです。
では、どうするか?
今すぐにでもできるのは、「自分が嫌なこと」から考える方法です。「望むこと」は出てこなくても、「嫌なこと」は比較的簡単に出てくるからです。早速3つのステップをご紹介しましょう!
Step1:「嫌なこと」を無責任に挙げよう!
・満員電車で通勤するのが嫌
・冬の朝に早起きするのが嫌
・同僚の誰々が嫌
・オフィスの環境が嫌
・今の家が嫌
・会社の方針が嫌
・服装を決められるのが嫌
・好きな日に休めないのが嫌
こんな感じで、無責任に挙げてみてください。「でも仕方ないじゃん」みたいな常識的な自分は不要です。
「嫌なこと」が出ない2つのパターン
「嫌なこと、全然出ない!」という方もいると思います。これには2つパターンがあります。
①「嫌なこと」が本当に無いパターン
今十分に幸せなのですから、わざわざ嫌探しをする必要はありません。
②「嫌だ」という感情をセーブさせているパターン
幼い頃から、そして社会に出ても、僕らはこう教えられてきました。
・好き嫌いを言ってはいけない(=好き嫌いを言わない人が優れている)
・我慢していれば良いことがある(=我慢しないと悪いことが起こる)
・皆と仲良くしなさい(=人を嫌うのはいけないことだ)
・仕事は辛いものだ(=楽しい仕事など無い)
・愚痴や弱音を吐いてはいけない(=愚痴や弱音を吐かない人が優れている)
その結果、「嫌だと思うことは、いけないことだ」と刷り込まれ、「嫌だ」という感情をセーブする傾向にあります。あるいは、いくら「嫌だ」と思っても変わらない現実に打ちひしがれて、諦めてしまったのかもしれません。
そういう方は、「嫌なこと」がなかなか挙げられません。これまで使ってなかった筋肉をいきなり使えと言われてもうまくいかないのと同じです。
「嫌だ」と思うことは人間として自然な反応ですし、ここで「嫌なこと」を挙げるのはただの愚痴ではありません。「嫌だ」と思う自分を許して、ちょっとずつで良いので「これ嫌だな」という心の声を聞いてあげてください。
Step2:裏返して「良いこと」を挙げる!
嫌なことを挙げたら、次はそれを裏返して「良いこと」(望ましいこと)を挙げます。「それが嫌なのはわかった。じゃあ、どうしたいの?」ということを考えるステージです。
先ほどの例でやってみます。
・満員電車で通勤するのが嫌→満員電車に乗らないで済む生活が良い!
・冬の朝に早起きするのが嫌→好きなだけ寝られる生活が良い!
・同僚の誰々が嫌→好きな人とだけ働きたい!or一人で働きたい!
・オフィスの環境が嫌→好きな環境で仕事をしたい!
・今の家が嫌→好きな家に住みたい!
・会社の方針が嫌→自分の考えと合う会社に入りたい!or独立したい!
・服装を決められるのが嫌→好きな服装で働きたい!
・好きな日に休めないのが嫌→好きな日に休める仕事が良い!
でも、ここで終わっては地図になりません。なぜなら、「それってどんな仕事やライススタイルを手に入れたら実現できるの?」という答えが出ていないからです。
旅行で言えば、「食べ物が美味しくて、景色もきれいで、人が少なくて、自然が多くて、ホテルも安くて、片道2時間以内で云々」とオーダーしているのと同じです。「で、それってどこなの?」という答えが出ていませんよね。
Step3:「良いこと」を実現できる仕事やライフスタイルを探す!
「嫌なこと」を裏返して出てきた「これが良い!」を並べてみて、その好きなことを可能な限り100%実現できる仕事やライフスタイルを考えてみましょう。
その作業を通じて、「これが良い」の中でも優先順位が付いてきます。当然、「それを手に入れるなら、これを捨てないとダメだよね」という選択を迫られることもあります。
この時、今知っているサンプルでは「どうやって実現するの?」というアイディアが湧かない可能性が高いので、本を読んだり人の話を聞いて、自分に合うサンプルを探しましょう。
あなたが「そんな人生夢物語だよ」と思っていることでも、実際実現している人は相当数いたりします。
この作業は、何日か、あるいは何ヶ月か掛けて行います。そして、随時アップデートしていってください。それが、あなたの人生の地図になっていきます!
まとめ
1.まずは「嫌なこと」を無責任に列挙しましょう。「嫌なこと」が出てこない方は、「嫌だ」と感じる自分を認め、少しずつその感性を取り戻しましょう。
2.「嫌なこと」を挙げたら、次はそれを裏返して「良いこと」を列挙します。
3.列挙した「良いこと」を可能な限り100%実現できる仕事やライフスタイルを考えましょう。
会社や上司が嫌とか、ただ愚痴るだけでは何の進歩もありません。このワークのポイントは、「じゃあ、何が良いの?」を考えるところにあります。つまり、ポジティブな未来を描くワークです。ぜひ、楽しみながら、制限を掛けずにやってみてください。
その時重要なのは、CanではなくWantです。「できるかできないか」(Can)という基準ではなく、「したいかしたくないか」(Want)という基準で取り組んでみて下さい!
では、またお会いしましょう!